シラチャ

多くのガイドブックはこの街を「世界最大級の日本人街」とだけ紹介し、素通りしてしまう。愚かだ。あまりにも勿体ない。バンコクの洗練とパタヤの狂騒、その狭間にぽっかりと口を開けたシラチャ(Si Racha)は、日本とタイがねじれながら融合した「亜熱帯の異界」だ。日常の延長線上にありながら、どこか狂気を孕んだ「リトル・オーサカ」。普通のタイ旅行に飽き足らない「旅の上級者」だけが辿り着く、シラチャのディープな魅力を脳髄に叩き込め。

シラチャに足を踏み入れた瞬間、あなたの脳は心地よいエラーを起こすだろう。通りには日本語の看板が溢れ、居酒屋の赤提灯が揺れているのに、肌にまとわりつくのはタイ特有の湿気とナンプラーの香り。特にJ-Park(Jパーク)に立てば、その感覚は決定的になる。江戸時代の街並みを熱帯の空の下で再現したこの空間は、単なるコピーではない。タイ人の解釈で再構築された「歪んだ日本」であり、この奇妙な違和感こそが、シラチャでしか味わえない最強のスパイスなのだ。

街の幻影に酔った後は、物理的な高さで視界を支配しろ。ワット・カオ・プラ・クルーの断崖から突き出したガラスのスカイウォークに立てば、足元には何も遮るもののない絶壁、目の前にはシラチャの街並みとタイ湾の水平線が広がる。恐怖と爽快感が同居するこの場所で、神の視点から街を見下ろす優越感に浸る。さらに野生を求めるなら、世界中でバズり続けているコビトカバの聖地、カオキアオ動物園へ。ここは檻の中の動物を眺めるだけの退屈な場所ではない。圧倒的な距離感で「生」の息吹を感じる、野生への回帰点だ。

そして、港町シラチャに来て気取った食事など言語道断だ。海沿いのローカルレストランへ行け。数分前まで生きていた魚介類が、驚くほどの安値で投げ売られている。炭火で焼かれたエビ、濃厚な味噌が詰まったカニ、激辛のシーフードソース。ロビンソン裏の屋台街や海沿いの公園で、潮風を浴びながら手掴みで貪り食う。これこそが、枯渇した生命力を回復させるための儀式だと言い切ろう。

日が暮れれば、パタヤとは違う「濡れた夜」が目を覚ます。世界一のスナック街とも呼ばれるこのエリアには、日本語を話すタイ人女性たちが待つ店が密集している。観光地化されたパタヤのウォーキングストリートの爆音とは違う、ここにあるのは昭和のノスタルジーとタイの夜が交錯する、もっと親密で粘度の高いローカルな夜遊び。グラスを傾けながら感じる背徳感こそ、シラチャ中毒への入り口だ。

バンコクから車でたったの1時間半。パタヤへ向かう途中で通り過ぎるだけの街? とんでもない。「ありきたりなタイ」はもう卒業だ。日本語が通じる安心感と、異国のスリルが同居する奇跡の街。次の旅先は、この「亜熱帯の日本」以外にあり得ない。

シラチャ

【タイ】世界一の親日「聖域」シラチャ!日本人だけが優遇される奇跡の夜遊び・ホテル・移動・裏ルール完全暴露ガイド🇹🇭

【タイ】世界一の親日「聖域」シラチャ!日本人だけが優遇される奇跡の夜遊び・ホテル・移動・裏ルール完全暴露ガイド